おおきく振りかぶって(7) (アフタヌーンKC)

おおきく振りかぶって(7) (アフタヌーンKC)

 6巻に引き続き,桐青高校戦。すっごく面白いんだけどさー。約1年ぶりの出版なんだから,せめて桐青高校戦くらいは終わらせて欲しかったな,というのが本音のところ。それでも選手たちの心理が細かに描写されていて,決して冗長感を覚えることはありません。先が読みたくなる面白さなんだよね。一応,アフタヌーン本誌で読んではいるので,桐青高校戦の結果を知ってはいるんだけどさ。
 ところで今春からTBS系でアニメ化されるそうで。見るか見ないかは非常に微妙なところなんだけど,殆ど物語が進んでいない原作をどのようにアニメ化するのかだけは関心があります。全部で何話するんだろう? オリジナル・ストーリーに逃げるしか,手はないような気もするんだけどなあ。
シュヴァリエ(4) (マガジンZKC)

シュヴァリエ(4) (マガジンZKC)

 相変わらず,はったりとけれん味に溢れた好みの逸品。4巻ではリアが出張っているおかげで,ほとんどデオンの出番はありませんでした。一方で大活躍なのが熊さんことダグラス・マッケンジー。契約の槍を振り回して,大暴れしてくれます。この契約の槍は,曰く「ローマ法王の弱みを握って無理矢理祝福させた」代物。このあたりの言い回しも非常にツボです。
練達者の位置にある詩人エルとアンジェとの戦いがこの巻では中心になるんだけど,フランス語の言葉遊びを生かした,独特の雰囲気作りは健在。この作品を読むたびにフランス語の勉強をしたくなります。
 ところでロビンの本名が明かされたんだけど,素直に後のあの人物であると受け止めていいんだろうか? 彼は1758年生まれなので,年代的にも問題はなくあてはまるんだけど。もし,彼が本当にあの人物であるとするならば,後の歴史を知る自分にとっては些か複雑なものを感じざるを得ません。