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千年の黙―異本源氏物語

千年の黙―異本源氏物語

 読み応えがあります。平安時代を舞台,源氏物語をテーマにした連作ミステリ。源氏物語自体は現代語でも古文でも読んだことはあるのですが,なにしろ10年以上前のことなのですっかり内容を忘れています。おまけに久々にこの時代を舞台にした本を読むということで,記憶の片隅から発掘できない言葉を逐一調べながら読んでいるので時間がかかってます。でも,それだけの価値を見いだせるほど読み応えは充分。僕としては珍しくゆっくり丁寧に読んでいます。
 それにしても日本語って美しい言葉だな。源氏物語五十四帖の題を見ているだけで嬉しくなってきます。「帚木」とか「末摘花」とか「花散里」とか「玉鬘」とか「夕霧」とか「浮舟」とか「夢浮橋」とか。