パーム (29) 午前の光 (3) (ウィングス・コミックス)

パーム (29) 午前の光 (3) (ウィングス・コミックス)

 何故か表紙がローダ・キャラハン(苦笑)。
 というわけで,『午前の光』完結です。前シリーズ『愛でなく』が以上に長かっただけに,妙にあっさりとした感もありましたが,PALM初期の雰囲気を思い出させる作品で,まずまずの出来といった印象です。ただ,『オールスター・プロジェクト』や『あるはずのない海』を越えることはできなかった。探偵編最後ということで期待は大きかっただけに少し残念な気もしました。
 ジェームス・ブライアンの出生の秘密が遂に明かされたわけですが,予想の範疇と言うことでそれほど驚きもなく。というよりも,他に考えようがありませんでした。むしろ,この話の最大の焦点はカーター・オーガスの妹ジョイ・ウィルコックスがジェームスと婚約したことにあるのかな,と。ビダー・ヴォイド・ブライアンの母になる人ですからねー。
 PALMも残すは2話。『蜘蛛の文様』と『TASK』だけです。現在連載中の『蜘蛛の文様』はカーターの過去に焦点をあてた話とのこと。ってことは,フロイド・アダムスの出番はないのかな? シン・ギャラガーやアンジェラ・バーンスタインの活躍に期待したいところです。