ようやく読了。
 面白い。が,それはクトゥルー神話に求めている面白さではなくって,怪獣映画に求めている面白さのような気がしないでもない。これはこの作品を貶しているわけじゃなくって,面白さの方向性が違うよってことを言いたいだけ。個人的にはこんな形でのクトゥルー神話へのアプローチも嫌いじゃない。それにしてもCCD*1に対するウィルマース・ファウンデーションが,ゴジラに対抗してオキシジェン・デストロイヤーを開発する防衛隊に思えて仕方ありませんでした。
 物語としては「はい,はい,ラムレイ,ラムレイ」と言った感じ。やりすぎ感さえ漂う作品となっております。手記や書簡,日記などを駆使して物語を展開する手法はやはりラヴクラフトの影響を感じさせます。いや,面白かった。邪神や魔道書の名前を見てるだけで顔が綻ぶ種の人間としては実に満足。早いところの続編“THE TRANSITION OF TITUS CROW”の邦訳を望みたいと思います。タイタス・クロウは先の方ではティンダロスの猟犬やナイアルラトホテプ,大いなるクトゥルーなんかとも戦いを繰り広げるらしいんだよね。超楽しみ。
 ……例によって真面目な感想は本家のほうでいずれ。

*1:クトゥルー眷属邪神群