■

エンド・ゲーム 常野物語 (常野物語)

　というわけで早速読了。《常野物語》とサブタイトルにあるように『光の帝国』『蒲公英草紙』に続く《常野物語》の第三作目で，『光の帝国』に収録の「オセロ・ゲーム」の直接の続編にあたります。
　感想は……予想通りに微妙な感じ。面白くないわけじゃないんだけど，《常野物語》を冠する作品に期待する雰囲気でもない。まあそれは『光の帝国』の中でもとくに異彩を放っていた「オセロ・ゲーム」の続きということで宜なるかなといった感じ。『蒲公英草紙』のような作品を期待すると足下すくわれちゃうかもしれません。とはいえ，もともとこの手のモダン・ホラーっぽい作品は恩田陸にとっては得意な守備範囲なわけで《常野物語》と思わなければ充分に楽しめる作品でした。